ネットワーク回線の改善!VPN対応トラベルルーター GL-MT3000『Beryl AX』

GL-MT3000『Beryl AX』VPN対応トラベルルーター

自分のノートPC、Wi-Fiがいきなり速度低下したり突然切れたりと回線不調が続いて日々頭を悩ませていました。
熱暴走の可能性も視野に入れていろいろと対策をやってみても目立った効果は得られず… それならもういっそ

ネットワーク回線の処理をノートPCじゃなくて別の機材でやればいいんじゃないか?

ということで、「VPN対応トラベルルーターGL-MT3000『Beryl AX』」を購入しました。
このルーターをリピーターとして間に挟んで回線の安定化を図る算段です。
結果から話すと、回線速度の向上と安定化に一定の効果を得られました。
手のひらサイズのルーターで持ち運びも楽、ホテルや公共施設などに持ち込めるのも評価が高いです。

本記事では、この使い勝手の良いVPN対応トラベルルーター
「GL-MT3000(Beryl AX)」について紹介したいと思います。

 

VPN対応トラベルルーターとは

「VPN対応トラベルルーター」とは、VPN(仮想プライベートネットワーク)機能を
サポートしている持ち運び可能な小型ルーター
のことです。
旅行先や外出先で安全なインターネット接続を確保するために使用されます。

VPN(Virtual Private Network)とは?

インターネット通信を暗号化して、プライバシーやセキュリティを守る技術。
公共Wi-Fi(ホテル、空港、カフェなど)でも安全な通信を可能にする。
海外から日本の動画配信サービスを見るなど、地域制限を回避する用途にも使われる。

トラベルルーターとは?

持ち運びできるコンパクトなWi-Fiルーター。
ホテルの有線LANやWi-Fiを中継して、複数のデバイスを同時にインターネットに接続可能。
軽量・省電力・USB給電が特徴。

 

VPN対応トラベルルーターの特徴

VPNクライアント機能:ルーターがVPNに接続し、つながっているすべてのデバイスの通信がVPN経由になる
VPNサーバー機能(機種による):自宅に設置して、旅行先から自宅のネットワークに安全にアクセス
複数VPNプロトコル対応:OpenVPN、WireGuard、PPTP、L2TPなど

 

 

こんな時に便利!

・海外旅行中に 日本の動画サービス(Netflix, Huluなど)を視聴したい
・ホテルWi-Fiに不安があり、安全な通信を確保したい
・出張先から自宅や社内ネットワークにリモートアクセスしたい

 

VPNトラベルルーターの注意点

VPN接続には別途VPNサービス(プロバイダー)契約が必要な場合があります。
一部の国ではVPN使用に制限や規制があるため、事前に確認を。

 

GL‑MT3000(Beryl AX)について

GL.iNetの「GL-MT3000」は、VPNクライアントやサーバー、ファイアウォール、
トラフィック制御などの機能を備えつつ、小型でポータブルがコンセプトで、
旅行や出張先での利用に最適なトラベルルーターです。

基本仕様

製品名:GL‑iNet Beryl AX (型番 GL‑MT3000)
無線規格:WiFi 6(802.11ax) デュアルバンド対応(2.4GHz/5GHz)
無線速度:2.4GHz 帯で最大 574 Mbps、5GHz 帯で最大 2402 Mbps (合計で AX3000 相当)
有線ポート:WAN ポート10/100/1000/2500 Mbps(=2.5Gbps 対応)LAN ポート1 Gbps
プロセッサ / メモリ:MT7981B (デュアルコア, 1.3GHz)、RAM 512MB / NAND フラッシュ 256MB
その他のポート:USB 3.0 Type‑C 電源入力
消費電力:約8W未満
サイズ・重量:106 × 83 × 33 mm、約 196 g
ファームウェア:OpenWrt ベース(GL.iNet の SDK / UI を含む)
OpenVPN と WireGuard プリインストール。複数の VPN プロバイダーをサポート

VPN性能やセキュリティ面

OpenVPN と WireGuard のクライアント/サーバー機能が入っていて、30 社以上の VPN サービスと互換性あり。
VPN 通信速度(参考値):WireGuard で最大 約300 Mbps、OpenVPN で約 150〜160 Mbps 程度。
実際の速度は VPN サーバーの性能やネットワーク状況による。
セキュリティ機能も充実:WPA3、DNS over HTTPS / TLS、IPv6 対応など。

 

GL‑MT3000 の特徴

GL-MT3000 のオフィシャルセットアップガイドがYouTubeに公開されているので参考にして下さい。

 

GL‑MT3000 のメリット

高速性能と最新技術の採用

5GHz 帯で最大 2402 Mbps、2.4GHz 帯で 574 Mbps の Wi‑Fi6(AX3000)対応。
公称速度はかなり高く、帯域幅大きいネット回線ともそれなりにマッチ。
WAN ポートが 2.5G と高速。ホテルなどで高速有線がある環境では、このポートを活かせる。
無線だけでなく有線回線を最大限使いたい人にとって価値あり。

VPN やセキュリティ周りの機能が充実

OpenVPN と WireGuard をプリインストール。
複数の VPN プロバイダに対応しており、全デバイス接続の暗号化も可能。
WPA3、DNS over HTTPS/TLS、IPv6 など最新のセキュリティプロトコルも搭載。

ソフトウェアの柔軟性・拡張性

OpenWrt ベースで、多くのプラグインや追加機能が利用可能。上級者には嬉しい仕様。
小型で旅行向き。軽く(約196g)、持ち運びがそれほど苦になりません。

実際に評価が高め

レビューサイト RTINGS.com では「アパート/小規模ホーム用途に良い」
「価格/性能のバランスが良い」と高評価。
日本のレビューサイトでも「ホテルのLANを使ったら高速だった」
「会社出張やセキュアな通信が必要な場面で安心」といった好意的な声も。

 

GL‑MT3000 のデメリット

リピーターモード(中継モード)時の不安定さ

ホテルなどの公共WiFiを中継(リピーター)モードで使うと、速度が非常に落ちたり、不安定になるとの報告あり。
特に 5GHz を通じて中継すると大きな速度低下を感じる人が多いようです。
中継モードでの WiFi ドライバ関連のバグが報告されており、ファームウェアの更新で改善されつつあるものの、
完全には解消されていないという声もあります。

VPN 利用時の速度低下・接続問題

WireGuard 300 Mbps、OpenVPN 150 Mbps という性能があるが、実際には VPN サーバーの場所や混雑、
ルーターの設定によってこれを大幅に下回ることがあります。
特に公共ネットワークや遠隔地のサーバーを使った時に接続の途切れや遅延が出るという報告も。

物理的/使い勝手の制限

ポートが WAN と LAN 各1 ずつ+USBという構成。
デバイスを多数有線で接続したい場合や複数のサブネットを取り扱いたい人には足りない。
本体の大きさは「ポケットサイズ」とは言っても、他の超小型トラベルルーターに比べると厚み・体積がある。
持ち歩き重視の人は「もう少し小さいもの」が好ましいかも。

初心者にはハードルがある設定面

OpenWrt ベースゆえに柔軟性は高いが、その分、ルーターの基礎やネットワークの知識があるとスムーズ。
設定画面で「どのモードを使うか」「VPN のサーバー/クライアント設定」「WiFi の干渉回避」など、
ちょっと試行錯誤が必要なケースあり。初心者には敷居が高いので困ったら初期設定のままのほうが無難。
ファームウェアの更新による改善はあるが、それでもバグや挙動がおかしいと感じるユーザもおり、
アップデート管理を怠ると問題が出ることも。

 

GL‑MT3000 の設定手順

Step1: 電源オン

本体に USB-C ケーブルを接続して電源オン(LED が光ります)

Step2: デバイスと接続

方法A: Wi-Fiで接続
SSID(Wi-Fi名):GL-MT3000-XXXX に接続
パスワード:本体裏面ラベルに記載
方法B: 有線で接続
LANポートにPCを有線接続(DHCPでIP取得)

Step3: 管理画面にアクセス

ブラウザを開いて「http://192.168.8.1 」にアクセス

Step4: 初期設定(初回ログイン時)

言語を日本語に設定可能
パスワードの変更(必須)
管理用パスワード(8文字以上)を設定します

接続モードの選択
初回は以下の中から1つを選ぶ形になります。

有線(ケーブル):ホテルのLANなどにWANポートで接続
リピーター(Repeater):ホテルなどのWi-Fiを中継して共有
USBテザリング:スマホのUSBテザリングをルーターで共有
モバイルデータ:外付けUSBモデムを利用する場合(※別売)

Step5: VPN設定(OpenVPNまたはWireGuard)

現在お使いのVPNプロバイダが提供している「OpenVPN構成ファイル」
あるいは「WireGuard構成ファイル」をGL-MT3000にアップロードして、
VPNのログインIDやパスワードなどを入力すると設定完了です。

 

まとめ

本機種の特徴は、コンパクト、軽量かつ高機能で、トラベルルーターとして今後長く利用できるデバイスです。
また、VPN・WireGuardに対応しており、公共Wi-Fi(公衆Wi-Fi)に繋げる際、セキュリティ面でも安心。
自分の場合は、本機種の高感度アンテナで電波強度を上げつつ、リピーター機能でWi-Fi回線を延伸、
ネットワーク回線の安定向上に使えました。最初からこうしておけばよかったです(汗)

GL‑MT3000(Beryl AX)の上位機種は存在しますが、こちらはWi-Fi7に対応しているものの
現状Wi-Fi7の普及率は高くなく、限定的なので汎用性で言えばGL‑MT3000のほうが使い勝手はいいと思います。

VPN対応トラベルルーターの購入を検討しているなら、
GL‑MT3000(Beryl AX)を選んでおけば間違いないと思います。
本記事が参考になれば幸いです。

 

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