
毎月配信されるWindows Updateですが、2026年の年初から不具合報告が相次いでいます。「更新したらWi-Fiが繋がらなくなった」「PCが重くなった」「インストール自体が失敗する」――そんなトラブルに悩まされている方も多いのではないでしょうか。
2026年3月11日には最新の月例更新 KB5079473 が配信されました。今回は入れるべきかどうかの判断基準と、バックアップ・手動インストールの方法、さらに2026年6月に迫るセキュアブート証明書問題まで一気に解説します。
1. 3月更新プログラム(KB5079473)の概要
2026年3月11日(現地時間)にリリースされた KB5079473 は、Windows 11バージョン24H2・25H2向けの累積セキュリティ更新プログラムです。今月はCVEベースで84件もの脆弱性が修正されており、セキュリティ面で非常に重要な更新となっています。
主な修正・改善内容
- Windowsの脆弱性を84件修正(CVEベース)
- ファイルエクスプローラーの複数ドライブ検索の信頼性を向上
- Windows Defender Application Control(WDAC)のCOMオブジェクト処理を改善
- セキュアブート証明書の自動更新対象デバイスの範囲を拡大
- Windowsシステムイメージ マネージャーに安全確認ダイアログを追加
- 2月25日配信のプレビューリリース(KB5077241)の内容を統合
リモートデスクトップサービス(RDP)における特権昇格の脆弱性(CVE-2026-21533)の修正が含まれています。ネットワーク経由でシステム全体の権限を乗っ取られるリスクがあるため、テレワーク環境では特に早急な適用が推奨されます。
2. 直近3つの更新で続く不具合まとめ
今月の更新(KB5079473)には、直近で問題となっていた以下の3つのKBの内容が累積されています。それぞれどのような不具合があったかを確認しておきましょう。
| KB番号 | 種別 | 対象OS | 主な不具合 |
|---|---|---|---|
| KB5074105 | プレビュー | 24H2 / 25H2 | WPA3-Personal Wi-Fi接続不可・ロック画面ブラックアウト |
| KB5077181 | 月例(2月) | 24H2 / 25H2 | PC動作が重くなる・ゲームFPS低下・ネット接続不安定・ブートループ |
| KB5077241 | プレビュー | 24H2 / 25H2 | 0x800f0991 / 0x800f0983 エラーでインストール失敗 |
KB5074105 — WPA3 Wi-Fi接続障害と画面ブラックアウト
2026年1月29日配信のプレビュー更新です。適用後に「WPA3-Personal」方式のWi-Fiに接続できなくなるトラブルが多発しました。スマートフォンや他のデバイスは問題なく繋がっているのにWindowsだけが接続できない場合、この更新が原因である可能性が高いです。一部環境ではロック画面が真っ暗になる不具合も報告されています。この問題は後続のKB5077181で修正済みです。
KB5077181 — 動作が重くなる・ブートループ・FPS低下
2026年2月11日配信の月例更新です。更新後に「PCが全体的に重くなった」「特定のアプリが落ちる」「インターネット接続が不安定」という不具合が世界中で報告されました。ゲームユーザーからはフレームレート(FPS)の低下も報告されています。
さらに深刻なケースでは、OSが起動ループ(Windowsロゴと再起動の繰り返し)に陥る、サインイン画面が表示されないといったトラブルも発生。Bluetooth・オーディオデバイスが認識されなくなる問題も増加しています。
これらの不具合はMicrosoftの公式「既知の問題」に長期間掲載されず、ユーザーからは対応の遅さへの批判も上がりました。現在は3月更新(KB5079473)で多くが改善されています。
KB5077241 — インストール自体が失敗するエラー
2026年2月25日配信のプレビュー更新です。一部環境で 「0x800f0991」「0x800f0983」 エラーが表示されてインストールが失敗する不具合が報告されています。環境依存の問題ですが報告件数は少なくありません。
このKBはプレビュー更新であり新たなセキュリティ修正は含まれていないため、インストールできない場合でも次の月例更新(KB5079473)まで待つことで事実上回避できます。
2026年3月、MicrosoftはWindows 11においてSamsungのアプリに起因してCドライブにアクセスできなくなる不具合を発表しました。Samsung製PCをお使いの方は最新情報をご確認ください。
3. インストールをためらっている方へ
上記の不具合を見て「しばらく更新を見送ろう」と考える方も多いでしょう。その気持ちはもっともです。しかし、更新を先送りにし続けることにもリスクがあります。
更新しないリスクも忘れずに
- 今月の更新には84件の脆弱性修正が含まれており、未適用のまま放置するとサイバー攻撃の標的になりやすくなります
- RDP(リモートデスクトップ)の特権昇格脆弱性は深刻度が高く、テレワーク環境では特にリスクが大きいです
- 2026年6月に迫るセキュアブート証明書問題(後述)に対応するためにも更新が必要です
「すぐには入れない」ではなく、「バックアップを取ってから計画的に入れる」が正解です。次のセクションで具体的な手順を解説します。
4. インストール前に必ずやること:バックアップ・復元ポイントの作成 重要
不具合報告が続いている現状だからこそ、更新前の「保険」がとても重要です。万が一のトラブルに備えて、以下の手順を必ず実施してからインストールを行ってください。
手順1:システムの復元ポイントを作成する
復元ポイントはWindowsの標準機能で、システムの状態をスナップショットとして保存します。更新後に問題が起きた場合、この時点の状態に戻せます。
- スタートボタンを右クリック → 「システム」を選択
- 左メニューの「システムの保護」をクリック
- 「作成」ボタンをクリック
- わかりやすい名前(例:
Windows Update前 20260316)を入力して「作成」
※「システムの保護」タブで対象ドライブが「有効」になっていない場合は先に「構成」から有効化してください。
手順2:重要データを外部メディアにバックアップする
ブートループなど深刻なトラブルが発生した場合、復元ポイントだけでは対処できないケースもあります。大切なデータは必ず外付けドライブやクラウドストレージにも保存しておきましょう。
- ドキュメント・写真・動画などの個人データ
- 仕事で使用するファイル・プロジェクトデータ
- ブラウザのブックマーク・パスワードのエクスポート
手順3:インストール時の注意事項
- ノートPCの場合は必ず電源アダプターを接続してから実施する(バッテリー切れによる中断を防ぐ)
- インストール中は他の操作をせず、完了するまで待つ
- 「100%」のまま長時間止まっても焦って電源を切らない(セキュアブートDB更新などで時間がかかる場合があります)
- 業務時間中・重要な会議の前後など、PCが必要なタイミングは避ける
HDDより高速で耐衝撃性も高い外付けSSDは、バックアップ用途に最適です。記事末尾のAmazonおすすめ商品で具体的な製品カテゴリをご紹介しています。
5. インストールに失敗した場合の対処法
Windows Updateを実行してもエラーが表示される場合は、以下の方法を順番に試してみてください。
方法1:Microsoft Update カタログからの手動インストール
- ブラウザで https://www.catalog.update.microsoft.com/ にアクセス
- 検索ボックスにKB番号(例:
KB5079473)を入力して検索 - OSのビット数(通常はx64)と対象バージョン(24H2または25H2)を確認して「ダウンロード」をクリック
- ダウンロードされた
.msuファイルをダブルクリックして実行 - 画面の指示に従ってインストールを完了し、PCを再起動する
方法2:Windows Updateキャッシュのリセット
「0x800F0983」「0x800F0991」などのエラーコードが表示される場合は、Windows Updateの内部キャッシュが破損している可能性があります。
- スタートメニューで「コマンドプロンプト」を右クリック → 「管理者として実行」
net stop wuauservと入力してEnter(Windows Updateサービスを停止)net stop bitsと入力してEnterC:\Windows\SoftwareDistributionフォルダを開き、中身をすべて削除net start wuauserv、net start bitsでサービスを再起動- Windows Updateを再度実行してアップデートを試みる
方法3:復元ポイントからのロールバック(最終手段)
インストール後に深刻な不具合が発生した場合は、手順4で作成した復元ポイントを使って元の状態に戻せます。
- スタートメニューで「回復」と検索 → 「回復」を開く
- 「システムの復元を開く」をクリック
- 「次へ」を押し、更新前に作成した復元ポイントを選択して「次へ」
- 「完了」をクリックしてPCを再起動(復元には数分かかります)
ブートループなどPCが正常に起動しない場合は、起動時に 「Shift」キーを押しながら電源ボタンを長押し することでWindows回復環境(WinRE)にアクセスできます。「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「システムの復元」から復元ポイントを適用してください。
6. まとめ:セキュアブート証明書2026年問題にも要注意 重要
ほとんどのWindowsデバイスで使用されているセキュアブート証明書の有効期限が2026年6月以降に切れる予定です。この証明書が失効したまま放置すると、PCが安全に起動できなくなる可能性があります。
今回の更新プログラム(KB5079473など)には、この証明書を自動更新するための仕組みが含まれています。PCが「十分な更新成功シグナル」を示したタイミングで段階的に新しい証明書が配布される仕組みのため、更新を長期間スキップすることは得策ではありません。バックアップを取った上で、計画的にインストールすることを強く推奨します。
今月のまとめ:結局どうすればいい?
- まずバックアップ・復元ポイントを作成する(これが最重要)
- その後、KB5079473をインストールする(84件の脆弱性修正あり)
- インストールに失敗した場合はUpdateカタログからの手動インストールを試す
- KB5077241のプレビューが未インストールでも、KB5079473に内容が含まれているため問題なし
- 6月のセキュアブート問題に向けて、今後も計画的に更新を続けることを推奨
その他の注意事項
- Samsung製PCでCドライブにアクセスできなくなる不具合が報告されています(Samsung側のアプリに起因)
- MIDI機器(MIDIキーボード・コントローラーなど)が動作しなくなる不具合がWindows Update起因で発生しています
- KB5077181のアンインストールに失敗するケースが多数報告されています。自己判断での操作は慎重に行ってください
7. 関連おすすめ商品(Amazon)
今回の更新に関連して、PCをより安全・快適に使うために役立つ商品をご紹介します。特にバックアップ用の外付けドライブは、今回のような更新トラブルに備えるために今すぐ用意しておくことをおすすめします。
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参考情報:Microsoft サポート(KB5079473 / KB5077181 / KB5074105)、2026年3月セキュリティ更新プログラム月例(Microsoft MSRC)
※本記事の情報は2026年3月16日時点のものです。最新情報はMicrosoft公式サポートページをご確認ください。